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鎌倉で赤提灯、ともしませんか
天昇 鎌倉市小町1-3-4丸七商店街観光客が家路を急ぎ、夜の帳が下りるころ、鎌倉駅前の立ち飲み屋「天昇」の赤提灯がともる。
多くの方にとって鎌倉のお店は早く閉まるというイメージがある。僕自身、天昇を訪れる前は、鎌倉の夜を知らなかった。ここに出会い、鎌倉の夜のおもしろさ、そして、もう一つのホームができたような心地良さを覚えた。それは何故だろう。現店主の山下貴大さんに聞いた。
天昇は、貴大さんのお母さんが始めた3店舗のひとつだ。50年前にスナックとして始めた「野分」を居酒屋に変え、続けて「天昇」「茶女」も立ち上げた。「赤提灯を出す日本人特有の飲みの文化を増やしたい」という想いがあったからだ。
2011年2月に店を引き継いだ貴大さんは、味のある建物はそのままに、より幅広い年齢層に喜んでもらえる料理は何かを考えた。そこで浮かんだのが「焼き鳥」。それからは焼鳥居酒屋に業態を変えたのだ。以前の常連さんに加え、新規のお客さんが増えてきたこともあり、3人体制での運営へと移行。より訪れる人にとって心地の良い居酒屋を目指すこととなる。
「歴史ある鎌倉という土地柄らしく、新しくするよりも、昔からある店を守っていきたい」。根底には、店を守りたいというお母さんの思いまで継いでいくという決意があった。
訪れる人も働く人も楽しい’’人間交差点’’
再オープンは震災直前。停電などの余波があり、ろうそくで営業することもあったという。その当時、多くの方が不安を抱える中で、天昇は居酒屋でありながら、「ここに来れば誰かいるという安心感があるコミュニティスペース」としての役割も担っていた。訪れる人にとっての情報交換の場となっていたのだ。
訪れる人は20代から80代までと幅広い。普段は決して交わることがないだろう人と酒を交わしながら、お酒の呑み方、人との関わり方も学ぶ場。「みんなお酒が入るとざっくばらんに話してくれる。実は、いろいろ繋がっていたとか、お袋の昔のことを知っていたりとか。ここで出会い、結婚した人もいますしね。前に働いていたスタッフがここは’’人間交差点’’っていってくれたけど本当にその通りだなと思っています」
店主が考える、天昇で働くやりがいとは
貴大さんは、大学卒業後、八王子にある焼鳥居酒屋で修業し、天昇を引き継いだ。さまざまな試行錯誤の中で、徐々に新しい常連さんも増えてきたという。
「やりがいを感じるのは、自分の焼いた焼き鳥を食べて、おいしいと言ってもらえたとき。そこが一番嬉しいですね。帰るときに『また来るよ』と言ってくれた。笑顔で帰ってくれた。そんな小さいことでも、『やっていてよかったな』って思えます」
お客さんが笑顔で帰っていく。それが店主貴大さんのやりがいだ。商売は毎日、出会いの連続。常に新しいことがある。そんな中、スタッフのやりがいや成長を促すことも大切だと貴大さんは考えている。
自分の好きがお客さんの笑顔をつくる
スタッフが楽しく働ける場所であることが大切で、それがお客さんに伝わることで、店の雰囲気も良くなると感じているという。「居酒屋が好きじゃないと、この商売できないなとは思いますが、自分でその『働く楽しさ』を見出せる人が向いているかな。だから自分の立場で言うと、どうすれば『楽しく働く』をスタッフ自らが体感できるかを考えています」
人気店だからこそ一人での運営は難しく、スタッフ同士の協力が必要だ。「人の力」が重要であることを実感し、大切にしている貴大さんならではの言葉だ。
「20代から80代までさまざまな方が来店するので、お客さんとのコミュニケーションは、勉強にもなり、面白いく感じることも多いと思います。それこそが、居酒屋の醍醐味だと感じています」。今回のインタビューの中で、貴大さんから「楽しい」という言葉を聴く機会が多くあった。それは働く人が楽しいからこそ、訪れる人も楽しく過ごすことが出来るという想いからなのだろう。
だからこそ、「天昇」はさまざまな方が訪れ、思い思いに心地良い時間を過ごすことができる居酒屋であり続ける。
あなたも人と人が交わる’’人間交差点’’を歩みませんか。
取材・執筆 :木村 歩
求人詳細データ
- 求人ID:
- 0013
- 職種 :
- 居酒屋 焼き鳥屋
- 仕事内容 :
- 調理補助 ホールスタッフ
- 勤務地 :
- 鎌倉市小町1-3-4丸七商店街
- 勤務時間 :
- 16:00〜24:00(時間は応相談)
- 休暇・休日 :
- 日曜定休 第3日曜は日月連休
- 給与・待遇 :
- 時給1100円〜
賄いあり - 交通費 :
- 全額支給
- 有給休暇 :
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- 会社名・店名 :
- 天昇
- 備考 :
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