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コーヒーを買いがてら、挨拶を。そんな関係が心地よい、まちのコーヒースタンド
THE GOOD GOODIES 鎌倉市御成町10-1-この求人は、2023年5月24日現在、募集を締め切らせていただいております。-
鎌倉駅、西口改札を抜けて徒歩 1 分。御成通りを一本入った路地に佇むコーヒースタンド「ザ グッド グッディーズ(THE GOOD GOODIES)」
コーヒースタンドという言葉が日本ではあまり浸透していなかった 2013 年から、鎌倉のコーヒースタンドの先駆けとして文化を築いてきました。
ここでは、地元の常連さんから観光で訪れたお客さんまで、様々な人々が日々思い思いのひと時を過ごしています。
オーナーは、建築士の資格も持つ内野陽平さん。シンプルで洗練されつつも温かみがあり居心地の良い店舗は、内野さんによる設計。店舗の設計のみならず、いつもコーヒーを淹れているコーヒードリップスタンドも、内野さんが自ら作ったもの。
設計、ものづくり、コーヒースタンド。この三つが、いったいどのように組み合わさってザ グッド グッディーズが出来上がったのか。ここで働くことで、どんな経験が得られるのか。
内野さんにお話を伺ってきました。
建築設計+ものづくり+飲食=
大学時代までは関西で過ごし、設計の道を歩むべく勉強をしていた内野さん。大学卒業後に上京を考えていた頃、鎌倉に住んでいた知人の部屋に空きがあり、ルームシェアを提案されて移住を決意。
設計や内装のデザインに関連してものづくりが好きであったことから、鉄で家具などを作ることを生業にしようと考え、鎌倉にある鉄の工房に弟子入りしたそう。昼は工房での仕事、夜は将来を見据え飲食店でのアルバイトで経験を積むという多忙の中、アルバイト先の飲食店を間借りして、朝3時間のみのコーヒー屋の営業もはじめた。
「学生のころから、いつか自分で設計して飲食店ができたらと考えていました。それまで勉強していた建築設計と、鉄の素材を使用したものづくり、飲食、その3つの好きなことを一緒にできる何かをしたいと思っていたんです。そのころは 50~60 代、或いはもっとずっと先のことというぼんやりとしたビジョンでしかなくて、まさかこんなに早く実現するとは思ってもいませんでした」
数ある飲食店の中からコーヒースタンドという形を選んだのは、シンプルが故に奥深い、コーヒーの素材感に惹かれたから。コーヒーだけでなく、お店のデザインや看板、テーブルなど内野さんが手がけたものすべて、シンプルが故に奥深く、素材感が大切にされているという一貫した点から、内野さんの人柄が垣間見えます。
コーヒーに関しては、ほとんど独学で勉強したそう。
「ザ グッドグッディーズを始める前に一年半ほど間借りをして、朝の場所・時間づくりというものをコンセプトに、朝の 3 時間だけ開くコーヒーのお店をしていたんです。空いた時間にはコーヒー屋さんを巡って、豆を卸してもらえないか交渉したりしていました。行った先々で色々教えてもらったり、どこから仕入れているのかをこっそり覚えておいたり、こんな淹れ方をするとこんな風になるんだなとか、少しずつ経験値を積み重ねていきました。そうして巡ったコーヒー屋さんの豆を、毎週ラインナップを変えて提供して。もちろんお客さまに喜んでいただくことも目的ではありましたが、半分は自分の経験と勉強の時間として大切にしていました」
そうして夢に向かって行動を積み重ねてきた内野さん。しかし、「50~60 代、或いはもっとずっと先のことというぼんやりとしたビジョン」と語っていた夢を、20 代のうちに実現することとなったのは何かきっかけがあったのでしょうか?
まちのコーヒースタンドという程よい距離感
ザ グッド グッディーズでは、スタッフさん、お客さん、それぞれがコーヒースタンドならではの関係を築いているのが感じられます。「おはようございます」「こんにちは」「今日はお天気が良いですね」「良い一日を」そんなあいさつには、親しみがこもりつつも馴れ馴れしくはない。近すぎず遠すぎない人と人との距離感が心地よいのです。
「お店を開こうと思った一つのきっかけは、東日本大震災が起きたことです。震災の後、『コミュニティー』だとか『絆』『繋がり』といったキーワードが頻繁に取り上げられて、そういったものを築く場所づくりということも注目されていた。そんな中で、僕がそれまで学んできた設計やまちづくりの知識や経験を活かして場所づくりをしたいなと思うようになりました」
「僕自身、深い繋がりももちろん大切だとは思うのですが、もう少し気軽に、サクッとコーヒーを買って挨拶をしてというような、ちょっとしたコミュニティーの場というか、カジュアルな関係を築ける場があっても良いんじゃないかなと思って。それで、こんな場所があったらまちにとっていいんじゃないかな、まちのひとに喜んでもらえるかなと試行錯誤し、ザ グッドグッディーズをオープンすることにしました」
友人ほど近しい関係性ではなく、かといって機械的にレジを打って商品を出すほど遠い関係性でもない。ローカルにも観光にも偏らない、コーヒースタンドならではの絶妙な距離感が、幅広い客層の人々から愛される要因なのですね。
そんな距離感を大切にしているお店で働くとしたら、どんなことが大切なのでしょうか。
あなたがしたいことは
スタッフとして採用するにあたって、内野さんは面接時に二つの質問をしているそう。
「あなたにとってコーヒーはどのような存在ですか」「あなたは “THE GOOD GOODIES” を通じて誰に何を届けたいですか」
「質問や内容に対する答えはありません。その質問を考えてきて頂く時間が大切だと思っています。もしうちで働いてもらうことになった時に、その人の『自分らしさ』と『ザ グッド グッディーズらしさ』というものを合わせて、ここだからこそできる、こういったものを表現したいなとか、達成したい目標などを明確に持っていた方が、お互いに助け合いがしやすいのかなと」
働く人の目標は、内野さんがしっかりとサポートをしてくれる。
「基本的には、接客や調理補助、コーヒー抽出や焙煎の品質管理、オンラインショップ管理補助、企画やブランディング等の業務に当たって頂くことになります。分業はしていないので、どのスタッフもこれら全ての業務を行ってもらいます。その中で、もっと学びたい、将来お店を持ちたいという方がいらっしゃれば、焙煎や、経理関連のことや、広報のためのデザインのことなど、全てお教えします」
目標や学びたいことを明確に持って働く人には、とても良い環境ですよね。]
「このお店は、僕の体現ではありません。ザ グッド グッディーズをある種、擬人化して考えていて、僕自身はこの場所の黒子のような存在。この場所ならこんなことをするんだろうとか、こうあって欲しいよねとか、そんなことを考えてお店作りをしています」
自分のお店でありながら、自身の主張や体現ではなく、「まち」のための場としてのコーヒースタンド。そんな場所で、コツコツと経験を積み重ねてきたオーナーのもと、自身も経験を積みたいという方には、このお仕事が人生の中の大切な学びの時間となるのではないでしょうか。
求人詳細データ
- 求人ID:
- 0022
- 職種 :
- サービス業
- 仕事内容 :
- 接客、調理補助
コーヒー抽出や焙煎の品質管理
オンラインショップ管理補助
企画やブランディング等 - 勤務地 :
- 鎌倉市御成町10-1
- 勤務時間 :
- シフト制(7-10時間)
- 休暇・休日 :
- 定休日水曜日 シフトによる
- 給与・待遇 :
- 給与:応相談
昇給有 役職手当有 賞与有(年一回) インセンティブ有 雇用保険有 保険料等諸手当有 土日祝出勤必須 交通費支給(上限有) - 交通費 :
- 支給(上限 15,000円)
- 有給休暇 :
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- 会社名・店名 :
- THE GOOD GOODIES
- 備考 :
- 応募資格 コーヒーに関する業務経験があること(或いは勉強していること) 鎌倉通勤圏内であること 来店経験があり、店の雰囲気を知っていること