ENJOY STYLE WORK

ゲストハウス亀時間オーナー 櫻井雅之さん

宮大工さんの技術を今に伝える建物

縁側でのんびりと過ごせます

大きな神棚は亀時間のシンボル

小上がりには作業ができるスペース

地元のフルーツを活かした果実酒のご用意も

旅に関する雑誌や地球暦も共有スペースに

旅の中で自分と向き合う時間も大切にできます

共有スペースには旅帳やコーヒーなども

テレビも時計もないラウンジは自分らしさを取り戻すことが出来るかも

「僕らが旅に出る理由」答えは自分の中にある

神奈川県鎌倉市材木座3-17-21
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僕らが住むこの世界では、日々の暮らしがあり、きっと旅に出る理由がある。
この3年で世界は大きく変わった。自由に外に出ることも、旅をすることも難しい中で、多くの人が自身の生き方を考えるようになり、「暮らし方」の選択肢も増えている。

そんな多くの人の暮らしのヒントにもなりそうなのが、鎌倉・材木座にあるゲストハウス亀時間オーナーの櫻井雅之さんの世界を旅して感じた想いを、日本で自分の仕事に活かしながら、遠くに何かを求めるのではなく、近くにあるものを再発見する生き方だ。

それが、自分が考え出した「答え」。“海と山があるまちでゲストハウスを開き、大切なものを思い出す時間を過ごしてもらいたい”との願いを込めて名付けた「亀時間」を営む今の暮らしを聞いた。

調べればすぐに分かる時代、でも答えは自分の中にある

「いいとこ取りしようとしたら、絶対にしっぺ返しがあると考えています。僕はライフハックみたいなのものがあまり好きではないのですよね。豆知識を得てワンステージ上がったように錯覚するのは違うだろうと思いますね」

これは周りの人から、どんなに回り道だと思われても、いかなる時も自分と向き合い続けてきたマサさんらしい考えでもあるなと感じた。

「むしろ、何もない中で、どう工夫するかが面白いのではないかな。今の時代は何でもあるって言ったら、あれですけどね。どうしても、答えを検索すると全部出てくるみたいな、マインドセットにどんどんなりつつあるじゃないですか。でもね、答えって別に自分が見つけたものでいい。ベストじゃなくても、自分なりの「答え」にたどり着けば。それが人生だと思います。人との会話の中で見つかることも多いですよ。これはリアルでの体験ならではですよね」

さまざまな国を旅して、自分が良いと思うことをする中で、自分なりの答えを模索していていたマサさん。その先で見つけた「ゲストハウスを鎌倉で開く」というアイデア。

実現させるためには、ひとりだけではなく、さまざまな方の力添えが必要だった。マサさんが人との会話の中で自分自身の答えを見つけ、コミュニケーションを深めていく中で賛同する人が集まり亀時間はできていったのだ。

だから、今でもマサさんが考えることを止めず、さらに良い未来をつくることを模索し続けているのだろう。

外から来たから残していきたい、このまちの文化

「できるだけ、このまちの良さを残したいなと思いながら、3年前から商店会長の職について、今年は4年ぶりの祭り。店主ひとりひとりへお願いしに回って、誰がどのような役割をするかなどのチームビルディングから始めました」

コロナ禍の中でさまざまなことが中止せざるを得ない状況が続き、文化が引き継がれることも困難になるなかで、今年は仕切り直しするまちも多かったはずだ。

「自分の実感では、移住の方もだいぶ増えてきています。それに加えて、新しい店も増えてきています、一つ古い店舗が減って、一つ新しい店舗が来てみたいな感じですね。そっちの方が、何もなくなるよりは良いと感じます。僕自身も縁があって、古民家を活かして亀時間を始めました。外から来たからこそ、この“材木座らしさ”がいいと思っているので、このまちらしさが少しでも残るように、今できることはやらせてもらおうかなという気持ちですね」

魚屋、酒屋、八百屋などの個人商店が軒を連ねる昔ながらの風情が未だに残るまちのなかで、その日常の中で過ごすことができることも“亀時間らしさ”がつくられる要素になっている。

今思う、未来の亀時間

「宿を始めた当初は学生が多かったのですが、コロナ禍以降、少なくなっています。コロナ世代の学生は旅どころじゃないかもしれない。だけど、僕たちは若者に旅してほしいという想いがあり、その気持ちをどうにか届けられれば良いな。と試行錯誤しています」

若い世代にその時にしか出会えない人・ことに出会うことができるのが旅に出る面白さ。これを知ってもらうことは、自分なりの「答え」をみつけるヒントにもなりうる。そんな機会をもつくり出せるのも亀時間の面白さなのだろう。

「若いときに旅が楽しいと思ってもらえたら社会人になってもね、たまに来てくれるかもしれない、そこはこっちも大事にしたいですよね。コロナ禍でなくなった“人と交わる文化”みたいなものが、もう一度復活してほしいなと思います」

いつでも戻ることができる実家のような安心感もゲストハウスの魅力なのかもしれない。そこにいくと、いつでも出迎えてくれる人がいて、その人に会うために思わず足を運んでしまう場所でもある。

コロナ禍の中で、人に会うことが難しい状況が長くあったからこそ、改めて、ゲストハウスが注目されるのではないだろうか。

「今のご時世、旅は金持ちの娯楽っていう感じかもしれないけど、そういう視点だけじゃない旅もきっとあるはず。また、ゆるくて温かな“旅”を楽しむ人が増えるといいな。時代はバーチャルに流れているけれど、やはり、リアルにはリアルの良さがあります。そこはぶれずにいきたい。手触りというか歯ざわりというか、多少の苦い経験も含めて、それがあるからこそ、喜びもひとしおになるわけじゃないですか。それらすべてがもう『人生』だって思っています」

実は「旅に出る」という体験は「生きる」ことに近いのかもしれない。誰もが意味を持ってこの世に生まれた訳ではない、日々生活する中で、生きる意味が芽生えてくる。旅も同じく。旅をするから、その意味が生まれるのだ。

マサさんと亀時間で働くなかで、自分の答えが見つかるはず。自分自身でみつけた答えはこれからの人生においても活きてくることは間違いない。

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取材・執筆 :木村 歩

求人詳細データ

求人ID:
0033
職種 :
宿直スタッフ(ヘルパー)
仕事内容 :
掃除、片付け、接客など
勤務地 :
神奈川県鎌倉市材木座3-17-21
勤務時間 :
7:00~11:30 / 22:00~23:00
休暇・休日 :
水曜日(週1日)※早めに相談してもらえれば外泊できます。
給与・待遇 :
朝・夜二食、ベッド付。給料は基本的に発生しませんが、イベント開催などでアルバイトをお願いすることもあります。
交通費 :
有給休暇 :
会社名・店名 :
ゲストハウス亀時間
備考 :
勤務期間に関して、2023年9月29日~3ヶ月以上(応相談)

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