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woof curry(ウーフカレー)店主 引地恵一さん

どこか懐かしさも感じるスパイスの香りが奥深い欧風カレー

開業5年時に購入された絵画が迎える

階段も含めて心地よい空間

いつも清掃がされており、これも美味しさの要因

吹き抜けがあることで開放感を感じられる

長谷観音へ向かう大きな道沿いに位置する

地元サッカークラブメンバーにも愛されている

カレーだけではなく、文化も伝えあう

店主引地さんも日々、キッチンに立ち続けている

キッチン補助に入ることもあります

この街に根を張り、ぶれずに気持ちの良い店を続ける

鎌倉市長谷2-10-39
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かつて、ドラムスティックを握り、教壇に立ちチョークを持っていたその手から、今は美味しいカレーがつくられている。

2008年4月にオープン以来、どこか懐かしさも感じるスパイスの香りが奥深い欧風カレーで地元の人にも愛される人気店である長谷の woof curry(ウーフカレー)。店主、引地恵一さんの地元は宮城県仙台市、結婚を機に、神奈川県で教員になり、藤沢に移住した。すぐそばには、名前と同じ引地川があり、不思議な縁を感じたそう。

仕事をしながら、休日には鎌倉・大町にあるコーヒースタンドに足を運ぶ中、自分の中でお店を始めたい気持ちが芽生えてきた、と話す。

始まりはバディ、今ではチームに

開業当初は奥さんと二人三脚で運営。3年ほど経ってからはスタッフを一人二人と増やしながら、現在は、延べ13名のメンバーがいる。このような状況になるとは、思ってもいなかったとのこと。従業員を雇って経営する中で、夫婦で切り盛りしていた時とは違う店主としての悩みも生まれた。

「料理は、さまざまな加減で調整が利きますが、人を動かすのは難しい。スタッフには、それぞれの人生があり、私がみんなに気持ちよく働いてもらいたいと思っていても、一人一人にそれが叶っているのか?と、常に考えています。『ウーフカレーで働いてよかった』と思ってもらうためには、自分自身が充実していないといけない。と考えて、オフの時間も大切にするようにしています。私の姿を見て、他の人と比べるのではない、自分の幸せをみつけてもらえたら。そして、ここで働いて良かったな。と思ってもらえたらいいですね」。そう答えてくれた。

オフには定期的に山登りをし、五感で自然を感じることが、仕事と向き合う時間にも活かされているという。いつでも心地のよい空間は、普段からさまざまなものをインプットする姿勢から生まれているものなのだろう。

「うちの店は、一年を通してメニューを変えていません。でも、全く同じ一日はなく、変化に富んでいるので、日々新鮮な気持ち。やはり、自分がつくったカレーを食べてお客さんが喜んでいる姿を見るのは嬉しいし、BGMやこの空間も含めて、満足していただけると、シンプルにお店をやってよかったという良い気持ちになります」

ベースにあるのは、思い出のあの味

なぜ、カレーだったのか。教員になる前の学生時代、そして卒業後、バンドマンだったという引地さん。当時、アルバイトとして働いていた店が、東京・吉祥寺のカレーの名店 「まめ蔵」だ。ウーフカレーのベースは、その時に、引地さんが記していたレシピノートと経験が基礎になっている。

「うちのカレーは『煮込み料理』。4日間煮込んで寝かせての行程を繰り返しています。家庭ではなかなか味わえないけれど、どこかほっとする。そんなカレーをめざしています」

初めて食べた時でも、どこか懐かしさを感じる味。そして、定期的に通いたくなる、いつも変わらない味の“安心感”はここからくるものなのだ。

いつも変わらずに、同じ場所、同じ味で出迎える

「開業のすぐ後に、オリジナルカレーを提供する『オクシモロン』が鎌倉駅前(小町通り)にオープンして、行列ができている時に、少し気持ちがブレそうになりました。さらにその後、スパイスカレーブーム等もあったり。正直、今も『うちのカレーはこれでいいのか?』と揺さぶられることはあります。でも、ウーフが好きで通ってくださるお客さんがいるから、ぶれるわけにはいかないという思いがあるので、この味を守り続けるべく気を引き締めています」

観光客も多く、特に飲食店開業のあこがれの地でもある鎌倉。だが、この街において、5年続く店は3割ほどとも言われている。その中で、時代が移る中でも変わることなく、ぶれずに店の味を守っている。そこには、引地さんが、店を開いてから今まで、ずっと持ち続けている強い想いがあった。

「たぶん、お店の“続け方”は100店舗あれば100通りあるのだと思います。正解はこれだというものはないでしょう。私自身、現時点では、ウーフカレーを別の場所に増やしていこうとは思っていません。自分が始めたことを、この場所でしっかりと根を張りたい。さらに土台を固めて、ぶれずにブラッシュアップしていきたい。そして、ここで何ができるかを考え続けていく。いつも変わらないことは現状維持ということではありません。上を常にみることは忘れずに。そんな想いを大切にしていきたいです」

結婚を機に、神奈川県内に移り住んだ引地さん。先生として働く中で芽生えてきた自分の店を持ちたいという想いを叶え、今に至る。この店の名前の由来は、遊ぶこと・食べること・考えることが大好きなくまのこどもを主人公にした児童書「くまの子ウーフ」から。「自分は自分でできている」というウーフの自己肯定感や好奇心、そして自身の初心を忘れないようにとの想いを胸に、引地さんは「ウーフの味」を守り続けている。

人生はどこでどうなるのか分からない。でも、どんな時も、自分が良いなと思える選択をすることが未来を開いていくのだ。そんなことを、引地さんの笑顔を見ていると感じた。

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取材・執筆 :木村 歩

求人詳細データ

求人ID:
0040
職種 :
ホールスタッフ(キッチン補助あり)
仕事内容 :
ホール全般(オーダーを伺ったり、お会計、カレーの運搬、バッシング、ドリンク作りなど)
勤務地 :
鎌倉市長谷
勤務時間 :
5h〜8h
休暇・休日 :
水曜定休
給与・待遇 :
時給制(¥1,120/hスタート)
まかないあり
交通費 :
全額支給
有給休暇 :
会社名・店名 :
woof curry(ウーフカレー)
備考 :
当店スタッフの役割は美味しいカレーを提供することだけにとどまりません。映画、音楽、スポーツなど、お客様と及びスタッフ同士で互いに文化を共有しながら言葉を交わし、充実した日々を送っていきたいと考えております。そして、日々の業務がより豊かに感じられたらと考えています。皆様のご応募をお待ちしております。

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