漁師まち腰越の宿で働く

鎌倉・江の島エリアの「江ノ電」といえば、小説や漫画などさまざまな作品で登場し、国内のみならず世界でもその名が知られるローカル電車。そんな江ノ電がすぐ隣を走ることが特徴の宿「film koshigoe」には、ファミリーでの旅行、学生旅行のほか、有名作品の”聖地巡礼”のために来るグループなど、国内外を問わず幅広い年代の人々が訪れます。

このまちを訪れる観光客の多くがカメラを持ち歩いていることに気付いたスタッフが、見慣れた風景を彼らの目線で見直したときに見えたのは、この地に多い小道と、その道の先に切り取られた海・空・砂浜など。有名な観光スポットではないけれども、写真に残したくなるような「ここでしか切り取れない風景」をたくさん切り取って持ち帰って欲しいというスタッフの思いから、「film koshigoe」という名称に。アメニティーとしてチェキとフィルムを置いたのです。

清掃に入る際、チェックアウトするお客さんとタイミングが被ったときには、このチェキでお客さんたちを撮ることも。「撮影した写真を手渡す時に、お客さんに喜んでもらえるのが嬉しい」とスタッフ。時にはお客さんが旅の中で切り取ったフィルムをプレゼントしてもらったり。

具体的な仕事内容としては、お部屋や水回りの清掃、リネンの交換、アメニティーのセッティングなど。あまり広くない施設ですが、清掃のために1階と2階を行き来したり、多い時には6セットのリネンを交換したりとかなりの体力仕事。
でも、お昼休憩では、腰越の商店街の美味しいパン屋さんのパンを江ノ電を眺めながらいただいたり、仕事終わりにお肉屋さんのコロッケを買ったり、江ノ電に揺られて夕方の海を眺めながら帰ったり。自分のペースで働きながら充実した日々を送ることができる職場です。


築300年、大船のお屋敷で働く

漁師町・腰越のfilm koshigoeとは打って変わり、大船と北鎌倉の間の山際に建つ広大な邸宅「甘糟屋敷」。1708年に建造された長屋門をくぐると、約1000坪の土地に四季を感じられる園庭、築300年の母屋が現れます。歴史ある古都鎌倉の広大なお屋敷。特別な時間を求めて宿泊する人、ファミリー層や外国の方も多いのだとか。

Film koshigoe同様に、お客さんのチェックアウトに立ち会う際には、ローカルな情報を教えてあげたり、お客さんは、この「お屋敷」でどのような過ごし方や体験をされたか話してくださったりと交流が生まれています。清掃を通して歴史ある建造物を次世代に継承することに携われることも、この仕事のやりがいではないでしょうか。

具体的な清掃内容は、各部屋と水回りの掃除、リネン交換、基本的には他の施設と同じですが、広大なお屋敷を、ふすまの破れなど細かい部分にまで気を配りながら一人で掃除するのはとても大変。ですが、清掃に入るたびに少しずつ違う顔を見せてくれる、四季折々に移り変わる広大な庭を独り占めできるなんて、特別で素敵な時間かもしれません。お昼の休憩は、庭を眺めながら。裏方ではあるけれど、施設の魅力を存分に感じられます。
帰りには大船の商店街で買い物をしたり、汗を流しにまちの銭湯に寄ってみたり。生活スタイルがちょっと豊かになるかもしれません。


より良い宿づくりのヒント、拾い集めて

今回清掃スタッフを募集する２つの施設は、スタッフ不在の「一棟貸し民泊施設」。チェックイン・チェックアウトは運営（グッドネイバーズ）担当者が担当するので、清掃以外の業務はありませんが、お客さんのチェックアウトと清掃の入り時間が重なったときが、お客さんと施設側の唯一の交流の場となる場合も。そんなときにかわす何気ない会話もお客さんの思い出になっているようで、「清掃スタッフさんとの現地でのやりとりが楽しかった」とお客さんが口コミで書いてくれることも。仕事内容は清掃ですが、施設の「顔」でもあるのです。おもてなしの心を持って、お客さんとの交流を楽しめる方をお待ちしております。

また、お客さんと直接対面しているとき以外にも、より宿泊を楽しんでいただくヒントはあるもの。宿泊後の空間には、どんな過ごし方をしたのか、どうすればより充実した体験を用意できるのか、たくさんのヒントが落ちているもの。清掃をしながらそんなヒントを拾い集め、運営スタッフや施設のオーナーさんと気付きやアイデアを共有してほしいです。グッドネイバーズスタッフや施設オーナーさんとともに「場を作る仲間」として一緒に働いてくださる方をお待ちしております。