BLOG「葉山ヴィレッジ堀内プロジェクトB棟」
第1回 始まりは「解体ワークショップ」から
葉山の堀内。
逗子からの利便性も環境も良く人気のエリアです。
その堀内の海側のメイン通りからちょっと入った素敵な場所に、エンジョイワークスがスケルトンハウスを建てることになりました。
つきましては、ここに残っている古家をどーするか。
壊すにはあまりにも可愛すぎる古家ですが、いろんな事情で壊すことが決まりました。しかし、古家に人一倍愛情もある弊社スタッフ達。何か良い形でこのエッセンスを生かすことができればと、「古家解体ワークショップ」を開催することにしました!
元はアクセサリーショップだった古家。
実に可愛いです。
去る9月13日、そんな古家に良い形で別れを告げるべく「古家解体ワークショップ」を行いました。
題して“トレジャーハンティング”。
当日は、古家や古道具が大好きなお客様が大勢ご参加くださいました。
中には「解体ってのを一度やってみたかった!」なんて方も。
秋晴れの中、皆さまバールやノミ等を手に、解体開始〜!
まずは葉山の潮風に洗われてイイ味出まくりの建具を一つずつ外して運び出します。
その後、柱を残して床や壁も壊していきます。
良い古家には、昔の職人さんの良い仕事がいっぱい。
建具にも狂いがなく、細工も繊細、感心しきり。
大収穫〜!
皆さま思い思いのお宝をお持ち帰りいただきました。
良い汗を流した後の皆さまの笑顔が、葉山の海よりキラキラしてましたです。
その後、お客様から「お宝をこんな風に使いましたよー」なんていう嬉しいメッセージもいただきました。
お持ち帰りいただいたガラスブロックで、窓際にディスプレイスペースをDIY。
なんともノスタルジックで素敵です。
さて、解体ワークショップを経て更地となった堀内ヴィレッジ。
現場では着々と建設が進んでおります。
その模様は、次回のレポートを乞うご期待!
第2回 解体、ガガガ!
秋晴れの解体ワークショップを経て取り壊された、元アクセサリーショップの古家。
名残惜しい品々は、新しい持ち主の元で素敵に変身していることを喜びつつ、堀内ヴィレッジでは残された家屋の基礎部分の解体が進められます。
幕の中の現場を覗いてみると…
あの木造の古家からは想像できない程、基礎部分はコンクリートでがっしり造られているんですよね〜。
これらを重機で破壊していきます。
「ガガガガガガガガ!!」
物々しい雰囲気!
出たー、電気ドリル。
「ドドドドドドド!!」
すごい振動!
次なる工程「試掘」に向けて、コンクリートを剥がし地面を剥き出しにしていきます。
あの可愛らしい古家から打って変わって、慣れないとちょっとたじろぐ荒々しい現場でした。
次回はいよいよ「試掘」の現場へ潜入です…!
第3回 雨の日の試掘
雨の葉山マリーナです。
ところで「YAMAHA」と「HAYAMA」って似てますね。
さて、古家解体が進む葉山ヴィレッジ堀内プロジェクト。
今日は「試掘」の現場に潜入です。
「試掘」というのは、この土地に歴史的に重要な埋蔵物がないかどうか確かめるために敷地の一部をサンプルとして掘ってみる、というもので、役場関係のスタッフの方が来て行います。
葉山は、鎌倉ほどではないものの(鎌倉はほぼ全域に歴史的埋蔵物が…)、縄文時代から人間が住んでいた痕跡があり、遺跡等も見つかっています。
海も山も近い自然環境豊かな葉山の人気は縄文時代からとは、驚きですね!
この「試掘」で何らかの重要な埋蔵物が出てしまうと、その土地は本格的な「調査・発掘」対象となり、建築工事が数ヶ月〜数年ストップしてしまうこともあるんです。
ということで、ちょっぴり緊張のこの一日。
雨に濡れながらの試掘作業が続きます。
重機でざっくり掘った後は、手作業なんですよね。
そして…
出ちゃった…!!
土器のカケラ!
生活していた場所である以上、このくらいは出ちゃうんですよね。
しかし住居や集落の跡といった大規模なものではなかったため、今回は基礎工事の時に役場関連の調査スタッフが立ち会う、といういちばんライトな方法で工事を進行できることになりました。
ああ、良かった。
さて、試掘を終えた堀内プロジェクト。古家が無くなって、当初とはずいぶん景色が変わりましたよ。
次回のレポートをお楽しみに!
第4回 ラブ・カスタマイザー
「試掘」による調査も終わり、更地となった堀内ヴィレッジ。
改めて、空の広さが気持ちいい!
海まで2分、振り返れば緑、そして元町にも逗子にも出やすい恵まれたこのロケーションに、一体どんなヴィレッジができるのでしょうか?
さて、皆さん思い出して下さい。
この土地にはかつて、壊すのが惜しいほど可愛い古家が建っていたことを。
その面影はもう無くなってしまいましたが、何かそのエッセンスを取り入れたヴィレッジにできないか?
そう思ったとき、ヴィレッジのうちの1棟を「この人と一緒に作りたい!」と浮かんだ方がいました。
それは、スタイリストの石井佳苗さん。
既存の家にちょっと手を加えて、より心地よく可愛らしくジャストなものに変身させる、DIYの名人なんです。
▶︎石井さんのサイトはコチラ
石井さんに、堀内のスケルトンハウスの内装(インフィル)をオファーした所、嬉しいことに快諾して下さいました。
スケルトンハウスの魅力の一つは、内装や間仕切りの自由度の高さ。
自由自在に遊べるこの箱の中身を、センスの良い遊び方を知り尽くしている石井さんにディレクションしていただくことになったのです。
「自分で作れる楽しみを知ると、家づくりへの価値観が大きく変わります。自分で作るってことは、途中で修正もできるし、無かったことにもできる。無限大の世界が一気に広がりますよ」
と石井さん。
そんな彼女のセンスがキラリと光るDIYのアイデアがぎっしり詰まった著書「Love Customizer」はDIY女子のみならずインテリアや家づくりに興味のある方ならぜひ押さえておきたい1冊です。
堀内ヴィレッジは奥に長く伸びた「くの字」形の土地なのですが、その奥側に建てるB棟は、石井さんのインフィルでつくります。
どんなスケルトンハウスになるのか楽しみですね!
次回のレポートに乞うご期待。
第5回 基礎打ち
更地になった後の堀内プロジェクトの現地では、建物の基礎部分のコンクリート打ちが完了したところです。
基礎の壁面には丸い穴がポコポコ。
この穴に、水道や下水、ガス管などの配管を通すんですね〜。
ちなみにこの上にはスケルトンハウスを建てますので、ライフライン以外に「全館空調」用の配管も通ります。
全館空調というのはスケルトンハウスの設備の1つで、独自の空調システムです。これによって建物全体を温めたり冷やしたりして、剥き出しのエアコンとは違った、より自然な体感の冷暖房を得ることができるんです。
他にも良い副作用として、建物躯体の湿気やカビを防ぎ、家をより長持ちさせることにも一役買っています。
基礎の縁に立ち、これからここに立つスケルトンハウスについて話し合う弊社の設計士たち。
この場所にはどんな部屋ができ、どんな人がどんな暮らしをするんだろう?
楽しい想像が膨らみます。
そんな私たちを、今日もシンボルツリーのソテツさん(年齢不詳)はそっと見守ってくれていました。
第6回 いよいよ上棟!
家を建てる工程の中で「ここ一番」って場面が何度かあるのですが、その1つが「上棟」です。
上棟とは、屋根の一番高いところに取り付ける「棟木(むなぎ)」という横木を設置することで、そのためには基礎の上に柱を立て、梁や桁などを載せながら、下から上へ家を組み上げて行く作業が必要で、これを「建て方」といいます。
堀内プロジェクトも、今日はいよいよその「上棟」を迎えることとなりました。
出番を待つ材木たち。
快晴の冬の空に、高く高く材木が吊り上げられ、建て方の開始です。
大工さんたちが熟練の無駄のない動作で木材を組み上げて行きます。
いちいち誰かが指示を出さなくても、阿吽の呼吸でスイスイと正確に進んで行く作業に、日本の大工の凄さを見る思い。
設計士は図面通りに建て方が進んでいるかを確認。設計上の変更が生じたところは現場監督に指示を出します。そして…
お昼前にはスケルトンハウスの骨組みが完成!
一気に家が立上がる様子は感動的です!
(ご自分の家を建てるときには、ぜひ立会いましょう)
葉山の青い空に映えるスケルトンハウスの骨組み。
見上げると、白い飛行機が上空を横切って行きました。
第7回 プロのものさし
冬晴れの過日、無事に上棟を終えた堀内プロジェクト。
スケルトンハウスの躯体が出来て行くのと時を同じくして、一方ではインフィル(内装)の打合せが進行中です。
今回の堀内プロジェクトのインフィルをディレクションして下さるのは、インテリアスタイリストの石井佳苗さん。見た目にも格好よくおしゃれで、かつ何より「暮らしを心地よくする」機能性や実力にも配慮の行き届いたスタイリングはすぐに真似したいものばかり。ご自邸として手に入れた古家にもみずから手を加えながら、唯一無二の素敵なお住まいに仕立てています。
▶︎石井さんのサイトはこちら
本日は水回りのタイルを中心に打合せ。
タイルそのものの色や形、質感ももちろんですが、張り方や目地の幅の数ミリが表情を大きく変えるとのこと。ちなみにレンガが積み重なるように貼るこのような貼り方は「馬張り」と言うそうですよ。
「合わせる洗面台の形が丸みがあるし、タイルそのものが柔らかい色だから、張り方はこうしたがシンプルに見えるんじゃないかしら?」
「でも床のタイルにこの色を使うと、思った以上に引き締まりますね。だったら張り方は違っても良いかも。壁はわりと明るい木にしたから…」
タイル単体ではなく、合わせる調度や床や壁や天井とのバランス、見え方、それらを総合して最終的にその空間にどんな空気が出るのか。出来上がりをビジュアルでイメージしながら、1つ1つ細かく打合せを重ねて行きます。
このようなディテールが合わさって、1つの家が出来上がって行く。この作業が、出来映えの違いに表れて行くんだなーとつくづく感じました。
各ディテールをどこまで緻密に選び取り、しかも全体的・経時的なバランスの中に調和させて行くことができるか。
プロというのは、凡人には見分けのつかないディテールの違いを見極めつつ、いろんなサイズ感の中で対象を測ることができる、精緻で自在なものさしを持っているのですね。
石井さんのインフィルがますます楽しみでなりません!
第8回 200歳の飛翔
晴天の2月、葉山ヴィレッジ堀内プロジェクトの現場では、一大イベントが行われようとしています。
この敷地には後ろ側と前側に2棟の家を建てる計画なのですが、「ヴィレッジ」という弊社のコンセプトの一環として「隣家との境をあからさまなブロック塀などで仕切らない」という考え方があります。
限られた敷地の中に立つ住戸では、窓の外がすぐにお隣さん家でカーテンを閉めっぱなしであるとか、窓いっぱいに灰色のブロック塀が見えている、といったことになりがち。そこでエンジョイワークスの提案するヴィレッジは、各家との境界をオープンにし、樹木などをさりげなく配置することでゆるやかに仕切ってプライバシーを守りつつ、窓を開け放して景色や木漏れ日やそよ風などの自然の恵みを受け取れるようにしています。
堀内のヴィレッジでその役目を果たすために欠かせない樹木…。
そう!それは、シンボルツリーの「ソテツさん」。
今日はそのソテツさんを、新しい位置に移植する日なんです。
ソテツさんを植え替えて下さるのは、葉山を拠点に全国各地のランドスケープデザインを手がけるYARDの梅津氏。サングラスが激渋。弊社の設計士とソテツさんの移動先を確認中です。
▶︎YARDのサイトはこちら
以前この土地にシルバーアクセサリーショップがあった時から、いえ、それよりもずっとずっと昔から生き続けてきた堀内のソテツさん。聞く所によると御年200歳超。巨大すぎて人力での移植は無理なので、根っこの周囲を重機で掘ったあとロープでぐるぐる巻きにして、クレーンで吊り上げます。
スタンバイOK。
そして…
飛んだ…!!
ソテツさんが、空中に!
着地。
おつかれさまでした。
こうして200歳のソテツさんの移植は無事に完了。
でき上がりつつあるB棟を背に、新しいこの場所で再び深く根を張り、さらに100年、私たちの営みを見守ってほしい。偉大なる生命にそう願った一同でした。
第9回 大事なクスリ
今日も冬晴れの空が清々しい堀内。
外壁の下地となるボードが貼られた内側では、家にとって重要な作業が施されていました。
スケルトンハウスの内側です。
まだ内側の壁や床も貼られておらず、柱が剥き出しの状態。
でも、この時だからこそ、やっておかねばならないことがあるんです。
見えます?
柱の途中から色が変わっているのが。
これは、家を長持ちさせるために大切な、とある処理がされた後なんです。さて何でしょう?
正解は「防蟻処理(ぼうぎしょり)」
そう、「シロアリよけ」です。
木材がシロアリにやられないように、予めしっかりと薬剤を塗布しておく処理のことです。
スケルトンハウスは、内装(インフィル)の自由さも魅力ですが、その前提として「50年後の優良ストックを目指す」という考え方のもと、外側の箱(スケルトン)部分の品質にもぬかりはありません。このような見えない部分の処理もきっちりやっています。
シンボルツリーのソテツさんと同じくらい、この家も長持ちしますように。
第10回 いってらっしゃい、おかえりなさい
日々、少しずつ出来上がっていく堀内ヴレッジ。
だんだんと家らしくなっていく様子を見ると、嬉しくなってきます。
今日は、玄関の開口部の上に、庇が付きました。
今回の堀内ヴィレッジの庇は、既製品ではなくオリジナルで作りました。
木製です。手作りです。
外壁のレッドシダーによく似合うのではないかと。
毎日ここから
「いってらっしゃい」
と送り出してもらい、仕事を終えて帰り着けば
「おかえりなさい」
と出迎えてくれる。
雨の日には「濡れなかったかい?」と傘をたたむ場所を作ってくれるし。
そんな温かみのあるヤツです。
次回は内部の様子をご紹介!
第11回 フカフカです
3月の完成を目指し、建築の進む堀内ヴィレッジ。
室内の様子を覗き込むソテツさんです。
室内の手前に積んであるのは、断熱材。
布団のごとく山と積まれております。
スケルトンハウスは室内の快適性にもこだわりがあります。
全館空調システムで自然の体感に近い冷暖房を得る仕組みですが、それをサポートしているのが断熱の性能。天井や床下には発泡ウレタンをたっぷりと吹き付け、壁にはこのように高性能グラスウールを隙間なく貼っています。
サッシも入りました。
スケルトンハウスのサッシはアルゴンガスの入った高性能の複層ガラス。
断熱・遮熱性に優れたLow-Eガラスと呼ばれるもので、屋外からの直射日光による暑さを和らげ、室内の暖かさが外へ逃げるのを防ぎます。このように建物への熱の出入りをコントロールすることで、1年を通して快適な室内を保つのに効果を発揮します。
海まで歩いて2分、緑の眺望も美しい堀内だからこそ、開口部を大胆に設けた開放的な家にしたい!
そのためにはこうした断熱への配慮が欠かせないのです。
ここからは室内の作業もどんどん進んでいきます。
引き続き、お楽しみに!
第12回 外も中も!
今月下旬の完成に向けてひた走る、堀内の現場です。
外側では、外壁が張られています。
スケルトンハウスに用いるのは天然無垢のレッドシダー。
この木は、陽射しにも雨にも耐久性があり、家をとても長持ちさせてくれます。天然の木ならではの爽やかな香りもGOOD。張った直後の、少し赤みのあるナチュラルな風合いも良いですし、時を経る毎に次第にエイジングし、シルバーグレイに変化しながら美しくなっていきます。この感じが好きな人は、それを「自然のThe Art」と表現するほど。
一方、室内もピッチを上げて作業が進んでいますよ〜。
今回の堀内B棟は、インフィル(内装)を、スタイリストの石井佳苗さんにディレクションしていただいています。
▶︎石井さんのサイトはコチラ
DIYが得意な石井さんからは、今までの住宅にはなかったユニークなアイデアが飛び出します。例えば今回の1階のフローリング。
こんな板の張り方、初めてです!
市松模様とも違うタイルのような張り方が、フローリングの印象をまるで違ったものに。
しかもこの部屋は、場所によって板の形や張り方をさまざまに変えて、まるでコラージュのようなフロアになる予定。
パウダールームのタイルは光沢のあるアイボリー。手作りみたいな微妙な凹凸が生む表情と、レンガを重ねたような無骨な張り方が楽しい。ちょっとヨーロッパの厨房っぽい感じ。
光いっぱいの階段は壁に沿って下地を仕込み、いろいろ飾れるギャラリースペースにできるような仕掛け。
赤ちゃんみたいに日々成長するこの家を、追いかけるのが大変です!完成まで目が離せません。
第13回 インフィル進んでます。
葉山の堀内ヴィレッジでは、スケルトンハウスの外壁も張り終え、躯体(スケルトン)部分はほぼ完成。いよいよ内装(インフィル)部分がピッチを上げて進んでおります。
これは棚のようですが…
どこに設置されるのか??
楽しみです!
室内では、壁面のパテ埋め作業中。
今回は壁を塗装で仕上げるので、凹凸のないように、壁や天井を職人さんが丁寧にパテ埋めしていきます。
2階にあるキッチンも、なんとなく姿を現しました。
まだ設備もついていないので、あまりキッチンぽく見えないのですが、とびきりかわいくなる予定です。
3月21にはオープンハウスを開催予定。
もうお客様のお申し込みもいただいちゃってます。
仕上げまでラストスパート!
その傍らで、葉山で採れたワカメたちが気持ち良さそうに風に吹かれておりました。
こののどかさが「THE 葉山」です。
第14回 ペイントの魅力
堀内ヴィレッジでは、連日仕上げ作業が進行中です。
玄関前にはポーチもつきましたよ。
室内では、こないだパテ埋めの済んだ壁に、いよいよ塗装が入りました。
今回は、家全体の壁の色は若干グレイの風味が入ったアイボリーのペンキを塗るのですが、一部の壁はアクセントとして、スクエア・ミーターさんという色彩と塗装のプロフェッショナルにお任せすることになりました。
▶︎スクエア・ミーターのサイトはこちら
スクエア・ミーターの山口さん、ペイント中です!
「スクエア・ミーター」とは、面積の平方メートルを意味する言葉で、彼らの「日本の壁を味わい深い色や表情で彩りたい」という想いが込められています。彼らが独自に生み出す「調香」ならぬ「調色」の妙と、確かな塗装技術は、単なる壁をまるで絵画の背景のような豊かな世界へと変えてしまいます。その前に立つだけで、あるいは何かを置くだけで、実にフォトジェニックな景色になるんです。
今回は階段を上って正面に見える壁をお願いしました。
仕上がりが楽しみですね!
キッチンにも設備が取り付けられています。
だんだん「ぽく」なってきました。
2階の山側の開口部からは、大胆なウッドデッキを施工中です。
この先端の方へ行けば、葉山の海が見える予定。
振り向けば、豊かな山並みと緑も堪能できます。
開放感あふれるスペース。
スクエア・ミーターさんの壁が仕上がりました。
今回も、空間が香り立つような、唯一無二のニュアンスのある壁になりました。
さて、次回はいよいよラストの工程です!
第15回 オープンハウス前夜
2014年10月に、この土地にあった元アクセサリーショップの古家を解体するところから始まった、葉山ヴィレッジ堀内プロジェクト。
壊すのが惜しいほど可愛らしかった古家のエッセンスを、この人ならきっと良い形で生かして下さるに違いないと内装(インフィル)のディレクションをスタイリストの石井佳苗さんにお願いし、弊社の設計士と一体となって進めてきました。
▶︎石井さんのサイトはこちら
何度も打合せを重ね、ひとつひとつ吟味し、議論し、選択していきながら、多くの時間と想いを積み重ねてつくってきたこの堀内のスケルトンハウス。
あれから約半年。
今日はそのオープンハウスの前夜です。
完成した室内に、石井さんが最後の仕上げのスタイリングをしてくださいました。
この椅子に、深く、腰掛けてみて下さい。
その目線の先に大きく開いた窓。
そこから見える景色を、ぜひこの高さからご覧になって下さい。
葉山という地名にふさわしいその景色をも、この家の一部としてほしいから、石井さんがこの椅子を置きました。
ここで過ごす時間がより豊かになるように。
ダイニングテーブルの椅子にも、ぜひ座ってみて下さい。
設計士がなぜ、この高さに窓をつくったのか分るはずです。
このテーブルでお茶を飲んだり、食事をしたりする時に、窓の外に見える景色がテーブルを囲む家族の顔をよりほころばせるように。
キッチンに立ってみて下さい。
まるでお気に入りのカフェや雑貨屋にいるように、何時間過ごしても心地よい場所になるように。何気なく置いた道具が、そのまま絵になるようなキッチンです。
足場板をつかったオリジナルの作業台も、ざっくりとしていながらどこかシックで、ミルで豆を挽いて丁寧にコーヒーを淹れたくなる雰囲気。
キッチン下の棚の扉には、あの解体された古家の建具を再利用しています。
古いものも、新しいものも、溶け込んでひとつになった空間。
なのにどこも浮いて見えないのは、石井さんのディレクションのなせる技。
オープンハウスの当日は、石井さんも会場でいろんなお話を聞かせてくれます。
新築でありながら、なぜか懐かしい。
そんな味わいのある堀内のスケルトンハウスを、ぜひ多くの方に見ていただきたいです。
スタッフ一同、会場でお待ちしております。
【葉山ヴィレッジ堀内プロジェクト OPEN HOUSE】
開催日:2015年3月21日(土)、22日(日)、28日(土)、29日(日)
開催時間:10:00〜15:00 フリータイム
参加ご希望の方は info@enjoystyles.jp までご連絡ください。詳しいご案内をお送りします。
第16回 堀内プロジェクトB棟、完成!その1
葉山の海まで歩いて2分、振り向けば豊かな緑。国道134号にも近く、葉山の中心街にも逗子駅にもアクセス良好と、自然にも生活利便性にも恵まれた堀内に完成した新築スケルトンハウス。
今回は、一般参加者による古家解体ワークショップから始まり、樹齢200歳を越えるソテツの移植、DIYスタイリスト石井佳苗さんによる古家の建具を生かしたノスタルジックかつ洗練された印象の内装(インフィル)、海も山も見渡せる大胆なルーフバルコニーと、この土地の歴史や立地を最大限に生かした家へと仕上がりました。
完成後の様子を、プロの写真でお楽しみください。
Photo by 東涌 宏和
葉山の海を見渡すルーフバルコニー
美しい山のビューも得られます。360°の眺望を楽しめる広いルーフバルコニーは、この家のもう一つのリビング。
外壁は天然のレッドシダー。時を経るに従って、次第にシルバーグレイへと変化し、妙味を増します。
玄関ドアの内部はウォルナットをヘリンボーンに貼った、たたき。
1階の床はシナベニヤをパッチワークのようにいろいろな貼り方で貼り、オイルステインで仕上げました。間仕切りがない空間にも表情が生まれます。もちろん間仕切りは好きな位置に後から設置可能。
第17回 【最終回】堀内プロジェクトB棟、完成!その2
*葉山ヴィレッジ堀内プロジェクトB棟の販売は終了しました。
▶︎完成した建物の詳細はスケルトンハウスのサイトでもご覧いただけます。
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スケルトンハウスの最大のメリットの一つは、躯体部分(スケルトン)と内装(インフィル)を分けることによって、内装部分を施主本人はもちろんのこと、アーティストやクリエイターなどさまざまな人とのコラボレーションが可能になる点です。
今回の堀内プロジェクトB棟では、スタイリストの石井佳苗さんに内装のディレクションをお願いしました。
▶︎石井さんのサイトはコチラ
「DIYとは、ライフスタイルを豊かにすること」と石井さんは言います。
木工や手芸といった狭い意味ではなく、暮らしそのもの、ひいては人生そのものを自分の手でより幸せなものに作り変えていくことがDIYの真髄。
そんな石井さんの手がけたこの家の内装は、もともとこの地にあった古家の建具やアンティークの洗面台などの古いものと、新品の設備・部材など新しいものとが不思議に調和し、溶け合っています。ナチュラルさの中に、どこかノスタルジックで、かつ大人っぽい洗練された空気を感じさせる独特のスタイリングは、石井さんならではの世界観。
ここで時を過ごし、月日を重ねるのが楽しみになる家に仕上がりました。
完成後の様子を、プロの写真でお楽しみください。
Photo by 東涌 宏和
TOTOのアンティーク洗面台が主役のパウダールーム。ほんの少しグレイッシュなトーンを混ぜた壁の色と、床のタイルの濃いグレイが空間を引き締めています。戸棚に取り付けた鏡は古い建具を利用したもの。
洗面台の反対側にはバスタブ。外から直接出入りできるドアが付いており、海遊びからそのまま直行できます。
階段部分には大きな開口部を設け、光をたっぷりと取り込みます。ディスプレイとして石井さんが飾ったマクラメ編みがアクセントに。
2階はキッチンとダイニング、そして多目的に使えるフリースペース。錆加工した足場板の床材が、空間全体のトーンを大人っぽく調和させています。
キッチンからは山の景色が見えます。足元の収納は、隠したい部分だけ隠せるセミクローズのタイプ。古い建具とガラスを利用しています。キッチン背面の作業台には床板と同じ足場板を。間仕切り壁には木の模様を楽しめるラーチ合板でそのまま仕上げ、DIYで棚やフックなどを自由に付けられるようにしました。
入居後も、住まい手の変化に合わせて遊び続けられる家。DIYの楽しさと可能性を熟知した石井さんならではのインフィルとなりました。
終