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small is beatiful. 大磯暮らしの妄想エッセイ。

中郡大磯町大磯

ー㎡/ー万円
[大磯・二宮・西湘エリア]
  • 新着
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  • 海が見える!
  • 緑と暮らす
  • 平屋とか古民家
  • 別荘・セカンドハウス

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  • 緑に囲まれた路地に入り込むと、木造の古民家を改装したカフェがひっそりと現れる。
  • この佇まいのかわいらしさ。
  • 本も置いてある花屋さん、なんて素敵なのだろう。
  • 時に買い食い(さすがにひとりで食べたわけではないです)
  • 未来(※妄想)のお城。裏手が山って素敵だ。
  • ワン・チャンスの気配を見据える人
  • 窓から山が見えるって本当に良い。お香をたいたり、アートを壁に飾ったり。 ガラスの下半分だけがすりガラスなのもポイント。上半分は透明で、圧迫感がない。
    +7
  • 既に手つきがシェフのそれ
  • 作家・文筆家 安達茉莉子さん

物件概要

作家・文筆家の安達茉莉子さんに、大磯の妄想暮らしを綴っていただきました。街を歩きながら想像する、大磯での暮らしの風景——。

目次:

■ 「大磯ロングビーチ」だけじゃない、大磯街歩き

■ なんだか時間の感覚が変わりそう

■ 高台の一軒家に住む妄想を勝手にする

■ 環境に合わせて人生も変わっていく




街を歩いていて、「ここに住んだら、どんな暮らしになるんだろう?」と妄想が始まることがある。
あの街も、この街も、住んでみたい。だけど体はひとつしかない。
旅先でも、ちょっとした散歩でも、スーパーに入ってみたり、不動産屋の物件チラシをのぞいて、そこに住む自分の姿を思い描きたくなる街がある。

JR東海道線大磯駅。降りてすぐ、ここでも「住んだらどうなるだろうセンサー」がしっかり作動した。


■ 「大磯ロングビーチ」だけじゃない、大磯

大磯といえば、まず浮かぶのは「大磯ロングビーチ」。雄大な砂浜に、太陽がまぶしい行楽地のようなざっくりしたイメージがあった。

だけど駅を出て最初に感じたのは、意外なほど静かで、こぢんまりとした風情ある街並みだった。旧吉田茂邸や島崎藤村の旧居がある大磯は、元々風光明媚な避暑地。鎌倉や葉山、あるいは軽井沢のように、別荘地として発展してきた街だ。
だからだろうか。どこかしっとりとした文化的な面影がそこらじゅうにある。

緑に囲まれた路地に入り込むと、木造の古民家を改装したカフェがひっそりと現れる。本やZINE(個人が作る自主制作の小冊子)、アート作品、イベントのチラシ。日常に文化が溶け込んでいる。「茶屋町カフェ」はコミュニティカフェとして、人々が行き交う場所になっているという。

さらに歩くと、美味しそうなパン屋「リーズブレッド」がある。大きなカンパーニュや、サンドイッチ。宝石のような大粒のレーズンがぎっしり入った食パン。
通い詰めて全種類食べたい。なぜ今私は大磯に住んでいないのだろう。

駅前のスーパー「地場屋ほっこり」は、地元の野菜や美味しそうな惣菜が並び、またも「なぜ私はここに住んでいないんだ…」と呟きたくなる。全部食べたい。

その先にあるお肉屋さん「ミートハウスささや」の名物だという「大磯コロッケ」。「大磯メンチカツ」と迷って、どちらも買って、どちらも食べた。

線路沿いを歩いていくと、「烏」という名の花屋にたどり着く。
元は文房具店だった建物の中に、生花とレコード、本、Tシャツ、そして昔ながらの鉛筆まで並ぶ。

はっと目を引くほどおしゃれだけど、不思議なほど街に馴染んでいて、「自分もこんな風に部屋にお花を飾りたい!」と自然と思わせてくれる。花があふれる暮らしを送れたらいいなあ。いや、花だけじゃない。センスや、自分らしい愛おしさがあるお部屋のヒントが詰まっていて、丸ごとインスパイアされる。結局花瓶も買ってしまった。


■ なんだか時間の感覚が変わりそう

線路沿いの道を歩いていると、ふわっと海の香りが混じった風が吹いてくる。こんなに風情があって、すぐ近くには広い海もある。

——なんだか、いいなあ!
ここに住んだら、どんな毎日になるんだろう?

晴れた昼間に花屋に寄り、カフェで友人のZINEを見つけ、美味しいパンを片手に坂道を上る。
海の匂い、山の緑、細い路地、小さな木造の家。

ここで暮らしたら、なんだか時間の感覚が変わりそうだ。

「丁寧な暮らし」がしたいというより、流れる時間を味わう贅沢をしたい。

自分のごはんを自分で作って、時に買い食いして、季節の果物でお酒やシロップを作ってみたいし、新鮮な魚や野菜が身近にある生活をしてみたい。夜には少しだけ日記を書いたり、本を読んだりする時間がほしい。

自分でいたい。「これでいいんだ」と思えるような、そんな時間感覚の中で暮らしたい。自分の生を生きるための時間。そんなテンポで進む毎日を、味わってみたい。

もちろん、実際住んでみたらそんな妄想通りではないかもしれない。イヤイヤそんな理想化されてもね、と住んでいる人には言われてしまうかもしれないが、そう感じさせる空気と時間の流れがここにはあった。


■ 高台の一軒家に住む妄想を勝手にする

そんな矢先、大磯を案内してくれたエンジョイワークスの方が、大磯の街歩きのついでに坂の上の一軒家を紹介してくれた。

谷を見下ろす立地で、二階の窓から気持ちのいい風が抜ける。裏手は国有林で、鳥の鳴き声が気持ちいい。
日の当たるお庭にはウッドデッキのような広い縁側もある。庭には自由に木やハーブを植えられるし、家庭菜園だってできる。

何せここは売物件。自分のお城なのだ。

家を購入する資金力がない弱小フリーランスゆえに、ほぼピクニックのような気分でメンチカツ片手にお家を見学させてもらったが、ローンを組めば月々7万円台と聞いた瞬間、「いやいけるんじゃないか?」と思い始める。(ローンが組めればだが……)

絶妙にリフォームされた内装もツボだった。
アイランド型のキッチン。頭上に換気扇がついている形式で、海外のインテリア動画でよく見る、憧れのスタイル。
壁はかわいい色に塗られていて、ここにある棚に、保存ビンや、集めている器を並べたら最高だ。もし私がここに住んだら、確実に、料理動画を三脚で撮って公開しまくる。

きっと絵になると思う。
私がひそかに胸に抱いている「いつか叶ったらいいなリスト」のひとつにある、雑誌のおうち特集に載るという野望も、このお家ならワン・チャンスがあるのではないか。

家の縁側にハンモックを吊って、休日に東京から友達を呼んで、庭で摘んだハーブを飲み物に浮かべたり、冷やしたビールや白ワインを、昼間から飲んだりしたっていい。その後はみんなで縁側に寝っ転がる。蚊取り線香をたいたりしながら、夕焼け空を眺める。



1階での妄想を経て、今度は2階にあがる。窓を全部開けて網戸だけにすると、谷から上がってくる風が部屋をさあっと抜けていく。
空が広い。車の音もほとんどしなくて、鳥の鳴き声が気持ちいい。
畳の上に座って空を眺めていると、さらに次々と妄想が膨らんできた。

——ここに住んだら、まず車の免許を取る。そして、小さな車を買って、どこにでもいく。
どこにでも自分でいける生活を、目指したくなる気がした。
箱根や湯河原だって、ここからならそんなに遠くない。
ふと仕事が片付いた時に、ふらりと温泉に入りに行ったり、漁港の食堂に行ってみたり、相模湾に沿って走る西湘バイパスをドライブして鎌倉の方に抜けたっていい。

そういう人生になったっていい。
無理して自分を変えようとしなくても、環境が自然と自分を変えていってくれるものだ。そんな暮らしの拠点に、この家はなんだかピッタリだ。


■ 環境に合わせて人生も変わっていく

そんな私は今、鎌倉の山側に住んでいる。
引っ越してからもうすぐ丸一年になるが、生活のテンポがゆっくりと変わっていった。

日々原稿の締切に追われながらも、ふと顔を上げれば緑があり、蝶が飛んでいる。地元の野菜や魚がすぐそばにあり、鎌倉に来てから以前よりもよく料理をするようになった。ゆっくり流れる土地の時間に合わせて、自分の時間も落ち着いていった。あくせくするのはなんだか合わない。

大磯にも、同じように静かで、豊かな時間の流れがある。
深い緑に包まれていて、そこにいるだけで体がゆるんでいく。

こじんまりとしたこの街での生活は、ゆったりとしている。
だけどきっと、退屈ではない。

大磯ブックマーケットやクラフトマーケットが定期的に開かれ、地元の人たちが何かを作り、楽しんでいる手作りのカルチャーがある。いつの間にか自分が出店者側になっているかもしれない。

お隣の駅の二宮には、パン屋の名店「ブーランジェリーヤマシタ」や、地元の人や子どもが集う「en:coffee」、菜の花畑で有名な吾妻山公園がある。大磯から4駅の小田原まで行けば、選書が最高な独立系書店「本屋 南十字」がある。もっとたくさんの名店があるのだろう。自分だけの地図を作っていくのも楽しそうだ。

小さな街の中に、自分にフィットする場所がいくつかあれば、それだけで暮らしは満たされる。
むしろ、自分がそこにいる想像がしやすい「余白」があることが、この街の魅力なのではないかと思う。

一人でもいい。誰かとでもいい。猫や犬が側にいてもいい。
住む場所を選ぶのに大切なのは、自分がそこにいて幸せそうにしているイメージが持てるかどうかだ。

大磯を訪れたら、ぜひ妄想タイムを楽しんでみてほしい。
海風と山の緑に包まれて、自分の時間を味わう日々。
そこにいる自分は、どんな顔をしている? 何を食べていて、どんな服を着て歩きたい?自由を感じていそうか。なんでもないけれどいとしい日々を、謳歌していそうか。今の生活と違う、何か変化の予感が胸にあるか。

「妄想」はいつも自由。気楽。そして無料。
現実になっても、ならなくてもいい。ここで暮らせたら、なんて思える街に、出合えるだけで幸せなのだから。


★モデルとなったお家は→こちら


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プロフィール紹介
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安達茉莉子
作家・文筆家。鎌倉在住。自転車、中国茶、小旅行をこよなく愛する。著書に『毛布 – あなたをくるんでくれるもの』(玄光社)『私の生活改善運動 THIS IS MY LIFE』(三輪舎)『臆病者の自転車生活』(亜紀書房)、『世界に放りこまれた』(ignition gallery)など。『書きあぐねて山河あり』(集英社『すばる』)、『むき身クラブへようこそ 私の解放days』(ウェブマガジンだいわlog.)など広く連載中。X/インスタグラム @andmariobooks

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物件データ

交通 :
土地面積 :
---㎡
建物面積 :
ー㎡
建ペい率 :
ー%
容積率 :
ー%
土地権利 :
地目 :
建物構造 :
現況 :
所在階 :
築年月 :
間取り :
敷金 :
礼金 :
都市計画 :
用途地域 :
公法制限 :
管理費 :
修繕積立金 :
取引様態 :
引渡日 :
備考 :
文筆家の安達さんが大磯のまちを散策し、ここでの暮らしを妄想し綴ったエッセイです。
情報登録日 :
2025/05/30

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